財団イベント・シンポジウムレポート
被災地三県(岩手、宮城、福島)で「2011年度地域社会プログラム」助成金贈呈式を開催しました。
情報掲載日:2012年4月23日
岩手会場にて、集合写真撮影の様子。
2011年度の地域社会プログラムは、東日本大震災の発生を受けて地域社会プログラム全体予算1億2000万円のうち、6,000万円を東日本大震災対応「特定課題」とし、被災された方々の生活再建および地域コミュニティの再生に向けた取り組みを支援することにしました。
全国各地より600件(内震災対応236件)の応募があり、3月23日に開催された当財団理事会にて地域社会プログラム15件5,160万円、震災対応28件5,905万円の助成が決定しました。
仙台会場にて、懇親会の様子。
現在、被災地域においては、NPOや地域住民による様々な活動が行われています。それらの活動がより大きな成果を生み出すためには、個々の活動を良いものとするのと同時に横のつながりが重要となってきます。しかし、被災地域が広範囲にわたり、かつ地域間の交通の便もあまりよくないなかでの連携は、必ずしも容易ではありません。
そこで、例年東京にて開催してきた贈呈式を、今回は、同じ地域で取り組む助成対象者が集まり、活動や課題を共有することで、地域内での連携を促進することを目的に、岩手県遠野市(4月16日)、宮城県仙台市(4月17日)、福島県福島市(4月18日)にて開催しました。
福島会場にて、贈呈式の様子。
はじめに、当財団常務理事より各プロジェクトの代表者に助成金贈呈書の授与を行いました。その後は、参加者が2012年度実施するプロジェクトの内容について発表を行いました。
遠野市と仙台市での贈呈式に参加した中村安秀地域社会プログラム選考委員長は、「書面では読み取れなかった被災地で活動している人の生の声を聞きたい。贈呈式がお互いの活動を知って繋がり新しいものを生み出す場になればと願っています」と挨拶されました。
贈呈式終了後の交流会では、「活動は違っても共通していることは意外に多い」「今後とも連携していきたい」とお互いの地域の状況や活動について活発な情報交換が行われていました。参加者の中には、「この機会に自分の経験を活かした具体的な支援をしたい」と遠く広島から駆け付けた方もいらっしゃいました。この方は、今回をきっかけに岩手県釜石市で活動するプロジェクトと出会い、今後は後方支援を続けるそうです。地域内での連携を期待しての開催でしたが、より広いネットワークも生まれ実りの多い場となりました。