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成果物『進駐軍を笑わせろ! ー米軍慰問の演芸史ー』が出版されました

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成果物(書籍・論文・映像等)

情報掲載日:2022年12月23日

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2004年度トヨタ財団研究助成プログラムにより実施された個人研究プロジェクト「第二次世界大戦後の在日米軍基地における音楽をめぐる民族誌的研究」このリンクは別ウィンドウで開きます(代表者:青木深氏、D04-A-513 )の成果物が出版されたましたのでご案内いたします。

占領期から朝鮮戦争をへて1950年代後半にかけて、日本全国に散在した米軍基地には娯楽施設も設けられていた。そこに集った米軍将兵は、日本の芸人やダンサーや歌手が出演するバラエティ・ショーを楽しんだ。日本語を解さない米軍人を客としたショーで脚光を浴びたのは、体と道具を駆使したパフォーマンスで客をつかめる芸の数々だった。タップダンス、太神楽曲芸やアクロバット、自転車曲乗り、スポーツをネタにしたコント、古今東西の奇術、紙切りや即興の漫画描き、百面相や人間ポンプなど、「見るだけでわかる」芸が居並んだ。子どもバンドや少女歌手、ハーモニカや箏で奏でるジャズなど、音楽を「見せる」演目も人気が出た。少し前までは敵国だったアメリカの将兵を前に、おのれの体と才覚で鍛え上げた芸を披露し、敗戦後の混乱期を生き抜いた人びとがいた。この本は、「忘れちゃいけない」その芸と芸人たちの残映を活写している。

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