研究助成プログラム
seikabutsu
成果物(書籍・論文・映像等)
情報掲載日:2021年5月13日
2019年度研究助成プログラムの助成プロジェクト「きれいな海から豊かな海への実現戦略 ―瀬戸内海の環境と資源のマネジメント」(代表者:山口一岩氏、D19-R-0050)の成果が学術誌『瀬戸内海』81号に掲載されましたのでご紹介いたします。
掲載された概要は以下のとおりです。
・日本の食文化の中には「旬」という概念がある。
・地理的に南北に長い国土を持ち、気候的にも四季がある日本ならではの話である。
・特に「魚介類の旬」については、水温などの季節的な変化による違い、漁獲される時期の違い、魚介類の生物学的な成熟時期などの違い、漁獲された魚介類の保管方法、輸送方法の違いなど、様々な条件によって変化するため、説明が難しい。
・本報告では、私の30年程度の経験を元に、瀬戸内海の香川県で漁獲される魚介類の「旬」について整理した。
・瀬戸内海では一年中底曳網漁業はじめ様々な漁業が営まれ、一年を通じて新鮮な魚介類が水揚げされている。
・「魚の旬」には、大きくわけて【量が多く獲れる水揚げの旬】と【脂が乗りおいしくなる味の旬】がある。
・この二つの旬は両立するものであって、水揚げの旬であれば、鮮度のよい品が入手しやすく料理もいろいろと楽しめるし、味の旬がきたら更においしくなる。
・このような二つの旬を知ることで、いろいろな魚種を調理して食べてもらいたい。
・春:イカナゴ、サヨリ、サワラ、マコガレイ
・夏:カタクチイワシ、ハモ、マナガツオ、メバル
・秋:イボダイ、うみたなご、コノシロ、ウマヅラハギ、カワハギ
・冬:クロダイ、トラフグ、コモンフグ、ナゴヤフグ、ヒラメ、マダイ