財団イベント・シンポジウムレポート
2015年度助成金贈呈式を開催しました(国内助成プログラム・研究助成プログラム)
情報掲載日:2016年4月26日
プログラム研究助成プログラム
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報告する井東氏と藍原氏
2016年4月15日(金)、ハイアットリージェンシー東京(東京都新宿区)にて2015年度研究助成ならびに国内助成プログラム助成金贈呈式を開催いたしました。贈呈式に先立ち助成対象者報告会も開催し、約140名の方にご参加いただきました。
【第一部 助成対象者報告会】
第1部の助成対象者報告会では、2014年度国内プログラムの助成を受けた井東敬子氏(鶴岡ナリワイプロジェクト代表)と2013年度研究助成プログラムの助成を受けた藍原寛子氏(Japan Perspective News代表取締役)から助成プロジェクトの報告が行われました。
井東氏は、山形県鶴岡市をフィールドに、地域の女性たちが「好きなこと×いいこと」で小さなナリワイを生み出し、自分のほしい未来は自分たちで作っていくことをプロジェクトチームで目指しています。まだ助成期間は1年残っていますが、これまで得られた学びを惜しみなく共有されていて、これから活動を始められる方にとって参考になったのではないでしょうか。例えば、チームによる起業支援について「1.せ〜の!で一斉に立ち上げる、2.グループ化(6名前後)、3.伴走する、4.失敗できる場を保証」といった具体的なアドバイスがありました。
藍原氏は、福島第一原発事故をどう理解し、長期化する被ばく問題にどう向き合っていく かという問題意識から、チームメンバーの各自がもつ専門性を融合し、さ らに国境を超え、そして若い世代が参加して知と体験のネットワークと、そのプラットフォームの構築を目指すプロジェクトを実施。その結果、「聞き書きや記録、撮影、保存そして対話や議論を通じて、当事者意識の欠如の克服は可能」であったり、原発事故被害が過小評価、一面的理解される中、アーカイブ化は被災者が個人的なものとして抱えていた問題を外部と共有する「問題の個別化、内在化への抵抗の場づくり」になることが明らかになったそうです。さらに、参加した複数のメンバーがプロジェクトに触発されて、継続的に活動を続けたり、新しい組織を立ち上げたりした事例はまさに実践的研究ならではといえます。
遠山理事長(左)と贈呈書を受け取る「真庭なりわい塾実行委員会」の渋澤氏(右)
【第二部「助成金贈呈式」】
第2部の助成金贈呈式は、遠山敦子当財団理事長の挨拶で開会し、その後、研究助成プログラム選考委員長桑子敏雄氏(東京工業大学大学院教授)ならびに国内助成プログラム選考委員長萩原なつ子氏(日本NPOセンター副代表理事)より選考結果についてご報告いただきました。
選考結果報告後は、助成対象者より、プロジェクトの簡単な紹介と活動に対する想いや意気込みなどについて1分間スピーチをしていただきました。
助成金贈呈書は、各プログラムを代表し、野村周平氏(研究助成プログラム)ならびに「真庭なりわい塾実行委員会」の渋澤寿一氏(国内助成プログラム)へ、理事長より授与いたしました。
贈呈式終了後に行われた懇親会では、一分間スピーチを聞いて関心を持った方に声をかけるなどして参加者同士活発な交流が行われました。