研究助成プログラム
2016年度研究助成プログラム
テーマ:「社会の新たな価値の創出をめざして」
プログラムの趣旨
地球規模の課題や世代を超える課題、まだ顕在化していない将来の課題など、これからの社会が対応を迫られる困難な課題にどのように向き合えばよいのか、世界を俯瞰し、未来を見通す広い視野から、その基本的な考え方や方法論を探究し、研究の成果が「社会の新たな価値」として共有されうるように努める、意欲的なプロジェクトへの助成を行います。
選考委員長選後評
◆2016年度研究助成プログラム選後評
なお、これ以前のものに関しましては年次報告書をご覧ください。
2016年度研究助成プログラム助成対象一覧
下記の一覧は、2017年3月27日当財団理事会決定時の情報です。
助成番号 | 題目 | 代表者氏名 | 所属機関・役職等 | 助成金額(万円) |
(A)共同研究助成 | ||||
D16-R-0032 | 富の再分配、収入格差 、社会的価値観 、福祉制度に対する国ごとの考え方に関する考察 | セバスチャン・ルシュバリエ | フランス国立社会科学高等研究院日仏財団教授 | 400 |
D16-R-0167 | 戦後の謝罪に果たすメディアの役割―市民社会は和解にどう貢献できるのか― | クラウディア・アスタリタ | メルボルン大学アジア研究所フェロー | 500 |
D16-R-0211 | 「人の移動」を語り合うメッセージング―変化する世界で移民や人の移動を語る新たなサービスの研究と創設― | ウィリアム・アレン | オクスフォード大学移民・政策・社会センターリサーチオフィサー | 640 |
D16-R-0238 | モンゴルのウラン鉱床近郊の住民主体被ばく対策活動―有効な支援手法や活動強化要因の検証 | 山田智惠里 | 福島県立医科大学大学院医学研究科教授 | 620 |
D16-R-0242 | 高齢者向け介護ロボットの検証―テクノロジーを利用した高齢者介護と福祉の実現に向けて― | アンソニー・エリオット | 南オーストラリア大学教授 | 500 |
D16-R-0256 | 消失の危機にある琉球の生物文化の記録保存から「生物文化遺産」創出の道を開く | 当山 昌直 | 沖縄大学地域研究所特別研究員 | 540 |
D16-R-0286 | 太平洋島嶼国からの気候変動難民が移転先で生活を円滑に再建するための施策―難民とホストコミュニティー住民の融和に向けて― | 中山 幹康 | 東京大学大学院新領域創成科学研究科教授 | 500 |
D16-R-0404 | 戦争災害前後の日常生活の記憶継承に向けたアクションリサーチの実践的研究 | 木村 豊 | 日本学術振興会特別研究員-PD | 380 |
D16-R-0433 | インターネット上のいやがらせや迷惑行為 に対する組織的な取り組み―プラットフォーム・プロバイダーのコメント投稿ポリシー に関する国際比較― | サビーネ・アインウィラー | ウィーン大学教授 | 280 |
D16-R-0611 | 母子保健における「標準化像」の形成過程に関する歴史的研究 | 由井 秀樹 | 立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員 | 410 |
D16-R-0647 | モザンビークの料理史―郷土料理のレシピとモザンビークの伝統文化― | サンドラ・マニュエル | カレイドスコーピオ研究所助手 | 240 |
D16-R-0661 | 地域社会における多世代共創型演劇ワークショップによる効果の総合的・定量的評価 | 蓮行 | 劇団衛星代表 | 580 |
D16-R-0718 | ディアギタ先住民社会の持続可能な開発戦略―アンデス東南地域における文化遺産の調査および保護― | フリアン・サラサール | コルドバ国立大学教授 | 140 |
D16-R-0736 | 東南アジアにおけるコミュニティ・ポリシングの実践から学ぶ―治安改善および警察改革へのインパクトの検討― | 木場 紗綾 | 同志社大学政策学部助教 | 580 |
D16-R-0751 | 自助グループにおける哲学的対話の効果に関する国際比較研究 | 横山 泰三 | 京都大学大学院総合生存学館大学院生 | 280 |
D16-R-0817 | 企業・行政・NPOの協働による社会的責任の再構築と価値の共有―CSR(企業の社会的責任)の日韓比較研究― | 大賀 哲 | 九州大学大学院法学研究院准教授 | 500 |
D16-R-0836 | 高齢者施設のエンドオブライフケアに関する日韓泰国際比較研究―アジア型教育プログラムの開発に向けて― | 池崎 澄江 | 千葉大学大学院看護学研究科准教授 | 330 |
小計 17件 | ||||
(B)個人研究助成 | ||||
D16-R-0083 | 環境デザインと健康―認知症患者のケア施設において環境デザインが果たす役割― | ファルハナ・フェルドゥース | カンザス大学建築・デザイン・設計学部講師 | 120 |
D16-R-0103 | 市民科学によるオープンデータを用いたグローバルな生物多様性の評価 | 鈴木 紀之 | カルフォルニア大学バークレー校日本学術振興会海外特別研究員 | 80 |
D16-R-0136 | 修復的司法における対話メカニズムの解明 | 鈴木 政広 | グリフィス大学大学院犯罪学研究科大学院生 | 50 |
D16-R-0176 | バングラデシュ北東部の湿地におけるスナドリネコと人と軋轢緩和に関する研究―軋轢の基礎調査と軋轢緩和における住民参加型調査の可能性― | 鈴木 愛 | 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科大学院生 | 140 |
D16-R-0243 | 「お荷物」から「恩恵をもたらす人びと」へ―カンパラとベルリンにおける難民主導型人道支援の事例― | エヴァン・エリース・イーストン‐カラブリア | オクスフォード大学難民研究センター大学院生 | 150 |
D16-R-0259 | タイ・チェンマイにおけるデジタルノマドとその社会的責任 | ポール・グリーン | メルボルン大学人文学部講師 | 30 |
D16-R-0320 | カンボジアにおける「慰霊の空間」と負の記憶の継承儀礼に関する研究―「負の出来事の当事者性」の把握とアクティブデータべースの構築― | 牧野 冬生 | 早稲田大学アジア太平洋研究センター特別センター員 | 140 |
D16-R-0341 | 日本とカナダにおける外国人収容の実態とその人権擁護―両国間の比較分析― | 髙村加珠恵 | マギル大学国際開発研究所講師 | 110 |
D16-R-0344 | 「暮らしの目線」に見るフィールド研究の感性―映像メディアを活かす超学際研究の表現形の探究― | 澤崎 賢一 | アーティスト/映像作家 | 140 |
D16-R-0397 | 半島マレーシアにおける気候・社会経済要因とデング熱との関係性の考察 | シャフィ・ムハンマド・タレク | ノッティンガム大学マレーシア校生命科学部准教授 | 60 |
D16-R-0408 | BRCA遺伝子変異を持つ女性の乳がん発症を防ぐための意思決定方法に関する新しい価値の考察 | ヨー・カー・シー | マラヤ大学医学部大学院生 | 140 |
D16-R-0424 | 自然と人の間にある「境界」をめぐって―心意伝承に新たな可能性を拓く― | 今井 友樹 | 株式会社工房ギャレット記録映画監督 | 130 |
D16-R-0439 | ヤマビル対策のフィールドワークを通じた人間と動物の「共生」概念の再構築―トラブルに関わり続けるプロセスとしての「共生」― | 渡邉 悟史 | 愛知学泉大学現代マネジメント学部講師 | 80 |
D16-R-0543 | 「イクメン」はわが国の父親のありようの理想像といえるのか―「イクメンブーム」がもたらした影響とそれにより失った何かを問い直す― | 竹原 健二 | 国立成育医療研究センター研究所政策科学研究部政策開発研究室長 | 130 |
D16-R-0576 | 性的マイノリティとして老いること―多様な生/性を受け容れる高齢社会の実現に向けて― | 平山 亮 | 東京都健康長寿医療センター研究所研究員 | 140 |
D16-R-0692 | なぜありふれた自然環境を守るのか? 「関係価値」評価メカニズムの解明 | 土屋 一彬 | 東京大学大学院農学生命科学研究科助教 | 80 |
D16-R-0760 | 多文化共生型コミュニティガーデンの社会実装に向けた実証研究 | 新保奈穂美 | 筑波大学生命環境系助教 | 140 |
D16-R-0788 | 生殖補助技術で形成される家族についての研究 | 仙波由加里 | お茶の水女子大学ジェンダー研究所特任リサーチフェロー | 110 |
D16-R-0798 | 教育開発と「逆向きジェンダーギャップ」に関する社会経済学的研究―フィリピンの事例― | 岡部 正義 | 東京大学大学院総合文化研究科大学院生 | 130 |
D16-R-0799 | 農村景観の多層的ガバナンス―日本の農地貸借における価値観の役割― | 西 麻衣子 | コロンビア大学建築・都市・保存学部大学院大学院生 | 70 |
D16-R-0806 | 水環境の再生・保全における地域住民主体型の推進体制の構築に関する日中比較研究 | 陳 愛国 | 上海交通大学人文学部講師 | 130 |
D16-R-0820 | 治療優位の価値の再考―高齢者の急性期医療の決定に伴う医療者のジレンマから― | 島田 千穂 | 東京都健康長寿医療センター研究所研究副部長 | 130 |
D16-R-0847 | 環境要因によるため池環境(ため池の生物多様性にとっての環境)の評価方法の構築 | 中川 亜希子 | 自然再生と自然保護区のための基金代表理事 | 150 |
小計 23件 | ||||
合計 40件 |
助成概要
公募期間 | 2016年5月16日〜9月2日 |
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助成予定総額 | 1億円(共同研究助成:約8,000万円、個人研究助成:約2,000万円) |
助成額 | 共同研究助成:年間400万円まで/件 個人研究助成:年間100万円まで/ |
助成期間 | 2017年5月1日より1年間または2年間 |
助成の要件 | ・研究の分野や方法については限定しない ・国籍、所属、学歴、居住地などは問わない |
助成枠 | (A)共同研究助成 (B)個人研究助成 |
助成の決定 | 外部有識者によって構成される選考委員会の審査を経て、2017年3月に開催予定の理事会にて決定 |
応募について
※公募期間は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。
2016年度募集要項(587KB)
2016年度企画書(共同)サンプル(191KB)
2016年度企画書(個人奨励)サンプル(170KB)
特別企画記事
研究助成プログラムのテーマ「社会の新たな価値の創出をめざして」に関してお話しいただきました。
選考委員・助成対象者鼎談(5721KB)