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プロジェクト成果物レポート

『Mazar: Studies on Islamic Sacred Sites in Central Eurasia(マザール:中央ユーラシア・イスラーム聖地の研究)』が出版されました(研究助成特定課題「アジア周縁部における伝統文書の保存、集成、解題」)

情報掲載日:2016年3月30日

本書は、2005年度・2006年度・2007年度研究助成プログラム特定課題「アジア周縁部における伝統文書の保存、集成、解題」において助成を受けたプロジェクト『新疆・フェルガナ両地域におけるマザール文書の調査・集成・研究』の成果として出版されました。
プロジェクトが対象とする「マザール文書」とは、内陸アジアの最奥部に位置し、歴史的に深い結びつきを有している新疆(中華人民共和国)とフェルガナ(ウズベキスタン共和国)両地域で所蔵されるイスラーム聖者廟にまつわる文書群の総称です。それは、地域民衆の信仰拠点であると同時に、広域的な人的交流の結節点としての機能を果たしてきたマザール(イスラーム聖者廟)の宗教権威や社会的機能を裏書きする歴史的な重要史料でもあります。
近年両地域の対外開放にともなう世俗化により、これらの文書は散逸・消失の危機に瀕していました。本プロジェクトではこのような現状に鑑みて、地域社会との連携のもと、新疆・フェルガナ両地域で恒久的なマザール文書の保存体制を確立し、地域のマザールを軸とする伝統的な風俗・習慣の保持・継承を目指すとともに、プロジェクトメンバーによる、マザールをめぐる地域史の再構築ならびに両地域共通の文化基盤の解明のための研究活動が行われました。
政治的にセンシティブな地域であり助成期間中には調査上の困難もありましたが、開始から10年を経てこのたび成果が論集として結実しました。
助成プロジェクトの概要は、助成対象検索ページより【マザール文書】で検索してください。

題目 Mazar: Studies on Islamic Sacred Sites in Central Eurasia
編者名 菅原純、Rahile DAWUT
出版社名 東京外国語大学出版会
定価 3,600円
ISBN 978-4-904575-51-2
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