財団からのお知らせ
アジア隣人プログラム特別企画成果報告会「民間国際協力団体が描く未来への展望」を開催しました
情報掲載日:2014年4月7日
アジア隣人プログラム特別企画成果報告会「民間国際協力団体が描く未来への展望」を開催しました
長畑誠氏(あいあいネット)によるプレゼンテーション
3月28日(金)に、トヨタ財団は、JICA等のご後援をいただいて「民間国際協力団体が描く未来への展望」と題する報告会を如水会館にて開催いたしました。アジアで活動する19の民間国際協力団体が、自らの活動を振り返りながら、今後に対してどのような展望を抱いているのか、を取りまとめるプロジェクト群にトヨタ財団は2012年度に助成を行いました。その成果について、代表の4団体からプレゼンテーションいただき、それを周囲のステークホルダーの方々と共有するのが、この会合の狙いです。
年度末の多忙な時期ながら、大学関係者、国際協力関係者、民間助成財団関係者など20名強の方のご参加をいただきました。
プレゼンテーションをいただいたのは、鈴木真里氏(アジア・コミュニティ・センター21)、佐藤真美氏(シェア=国際保健協力市民の会)、白幡利雄氏(シャプラニール=市民による海外協力の会)、長畑誠氏(あいあいネット)という日本を代表する民間国際協力団体で長い期間アジアの現場で働かれた関係者です。また、コメンテーターとして専門家の熊岡路矢氏(日本映画大学教授)、山口誠史氏(国際協力NGOセンター事務局長)もご参加くださいました。
質疑応答
それぞれのプレゼンテーションでは、いずれも過去の活動を踏まえつつ、今後の活動の展開に考慮すべき点についてお話をいただきました。興味深いのは、これらの国際協力団体が、アジア途上国の現地の民力が向上してくるにつれ、自ら直接事業に従事するよりは、むしろ現地の住民に対する後方支援、中間支援的な役割を担うようになってきていることです。これは、今後の日本の民間国際協力のありようを展望する上で、重要なポイントになると思われます。
併せて、かつてのようにアジアにおいて日本が圧倒的な経済的優位を誇っていた時期が終焉を迎え、日本国内の高齢化、地域社会の衰退などの問題が目につくようになると、これらの民間国際協力団体と日本社会の関係を新しい視点で見直す必要が出てきていることも窺われました。参加者のお一人から、「今後は、アジア諸国のNPOが、日本の地域社会への支援を行う可能性があるのではないか」という質問が出されたのも、この流れと符合します。今後の動きが注目されます。
今後とも、トヨタ財団は助成成果をステークホルダーの皆さまと共有を目指す報告会を開催して参りますので、ぜひご参加ください。