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プロジェクトイベント・シンポジウムレポート

プロジェクトレポート「アジアの水の未来を考えるワークショップ―環境、人、技術からの展望―」が開催されました(社会コミュニケーションプログラム)

情報掲載日:2014年11月13日


プログラムコミュニケーションプログラム
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プロジェクトレポート「アジアの水の未来を考えるワークショップ―環境、人、技術からの展望―」が開催されました。(社会コミュニケーションプログラム)

DEAR八木氏によるアイスブレーク

10月31日に、アジアの未来への展望NGO協議会・水グループ(以下、「水グループ」)による一般向けワークショップが開催されました。

このワークショップは、弊財団2013年度社会コミュニケーションプログラム助成対象企画「アジアの共生社会を紡ぐ日本の国際協力NGO〜私たちが訴えたいこと、共有したいこと〜」(D13-SC-0001)の一部として実施されたものです。このプロジェクトは、日本の国際協力NGO15団体が連携してその成果を日本社会に発信し、国際協力NGOが果たす社会的役割および日本とアジア諸国との協力関係についての学びを、より広く共有することを目的としています。構成団体は「水」「パートナーシップ」「地域づくり」の3つのグループに分かれ、発信活動を実施しています。

今回の「水グループ」のワークショップでは、グループメンバーであるアジア砒素ネットワーク(AAN)、メコン・ウォッチ、FoE Japanの3団体に、ファシリテーターとして開発教育協会(DEAR)が加わり、各団体の活動事例をもとにアジアの水問題について問題提起と意見交換が行われました。

プログラムの前半は、参加型アクティビティで構成され、アイスブレーク、自己紹介、グループごとのロールプレイが行われました。ロールプレイでは、6名ずつ4グループに分かれ、2グループがラオスのダム開発に関するケース、2グループがバングラデシュの水のヒ素汚染対策に関するケースを扱いました。
ラオスのダム開発に関するロールプレイでは、政府の担当者や国際NGOの職員、ダムに反対する住民と賛成する住民、日本企業の技術者などの役割を各々担当し、それぞれの立場からダム工事を始めるべきかどうか議論を行いました。与えられている情報が限られていたり、自分とは異なる考えの役割を演じなくてはいけないということで、戸惑う参加者もいたようですが、自分の経験や考えをストレートに話す場合よりも、皆さんが平等に発言し、互いの意見にも耳を傾けているように感じました。
バングラデシュのケースは、地下水(井戸)のヒ素汚染に苦しむ村に、日本企業の営業マンが浄化装置を売り込みに行くという設定でした。ヒ素中毒患者や政府の保健ワーカー、既存のろ過装置の世話役、村議会議長、日本のNGOスタッフなどが登場し、それぞれに売り込み交渉が行われました。手の届かない価格設定、過去に無料で浄化装置が設置されたことによる援助への依存、既存のろ化装置も村民側で維持管理ができていないという現状があり、村民のなかでも意見が割れました。コミュニティ単位での水源管理や持続可能な開発の仕組みづくりについて多様な価値観が存在し、ひとつの結論に到達するのは難しい状況を感じることができました。

後半は、グループメンバーである3つのNGOから、それぞれ下記のテーマで事例報告がありました。
「河や自然の豊かさを脅かさない開発を考える」(メコン・ウォッチ)、「アジアの砒素汚染村で安全な水の確保を考える」(AAN)、「水を守る第一歩として森を守ることの大切さを考える」(FoE Japan)。メコン・ウォッチの報告からは先のラオスのロールプレイに関して、またAANの報告からはバングラデシュのロールプレイに関して、背景や課題、現状、展望が補足されました。インドネシア・サラワクの森林資源に関するFoE Japanの報告からは、アジアの森林と私たちの生活の密接なつながりも感じることができ、国内の森林という足元の資源を見直し、その保全を考えることがアジアの森林保全、ひいては水源の保護にもつながることを改めて考えさせられました。

平日日中の開催にもかかわらず、NGO関係者に加えて、企業の方、大学・教育機関の方など多岐に渡る参加者が集い、水問題に関する関心の高さがうかがえました。ロールプレイの中では、「日本国内の地域開発でもこのような意見の相違や課題は共通しているのではないか」という声も上がり、それぞれに国やテーマが異なる事例を扱いながらも、その共通点を発見したり、自分たちの生活との関わりを感じるよい機会となっていたようです。
今回のワークショップの様子は映像で記録され、他2テーマの小グループの活動および来年予定されている全体での総括シンポジウムの模様と合わせて、発信用の映像作品がまとめられる予定です。

プロジェクトの概要については、「助成対象者検索ページ」から「伊藤 道雄」と入力して検索してください。

グループ単位でのロールプレイの様子

FoE Japanによる事例報告

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