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プロジェクトイベント・シンポジウムレポート

FoE Japan経験交流が開催されました(アジア隣人プログラム)

情報掲載日:2013年7月5日

イベント・シンポジウムレポート

FoE Japan経験交流が開催されました(アジア隣人プログラム)

飯能市で代々林業を営む井上さんから
説明を聞く参加者たち

6月23日より27日まで、Friends of the Earth Japan(以下、FoE Japan)主催による経験交流が開催されました。FoE Japanが1990年代以来、実施してきた東南アジアやオセアニアにおける熱帯林保護活動を振り返り、今後に向けた展望を検討することが目的です。FoE Japanの森林プログラム及び気候変動プログラム担当者、並びに海外パートナー団体(インドネシア、パプアニューギニア、マレーシア)からのゲスト、さらに日本に拠点のある他の熱帯林保護・保全に取り組むNGOなどからの参加がありました。
本ワークショップは、当財団2012年度アジア隣人プログラム特別企画「未来への展望」の助成の一環で開催されたものです。特別企画「未来への展望」は、 国際協力NGOを中心としてアジア各地で実践活動をしてきた団体がその経験を振り返り、その過程で明らかとなった知見や未来に向けた提言を報告書としてまとめ、広く社会に発信する企画に対して助成するプログラムです。

「歴史年表」に書き込み活動を振り返る

6月23日には海外からのゲストも参加して、埼玉県飯能市の杉・檜林や製材所、原木市場を視察しました。何世代にもわたって育てた森から木を伐り出すにも現在では採算が取れないという現状を聞き、参加者からは「日本の森の問題と自分たちの国の問題はつながっている」との意見が出ていました。

24日からの3日間は、代々木オリンピックセンターで内部参加者向けワークショップが行われ、初日は熱帯林の現状と「歴史年表/未来年表」を使った過去20年間の活動の振り返り、今後の国際的な重要イベントや動向、そこから見えてくるキーワードの共有が行われました。マレーシアのゲストからは「もうすぐ天然林は切り尽くされ、私たちの活動も必要なくなる」という強い危機感が表明された一方、中進国として豊かさを享受し始め、国内消費の増大のジレンマに直面しているという複雑な思いも明かされました。また、インドネシアからは地方分権による地元政府の裁量が拡大し、熱帯林保護という観点からは伐採をめぐる違法性・合法性の区分けが意味をなさなくなってきている現状なども紹介されました。

25日には熱帯林減少の原因を深く掘り下げ、グループワークにてその要因の特定や外部要因である社会背景にまで言及し、参加者間で共有しました。また今後、各団体がどこを突破口に活動を続けてゆけばよいのかについて議論する過程で、各団体が今、何を必要としているか、どうNGO間で補完していくことができるのか、といった議論に発展しました。翌26日は、前日の議論を受けて日本と海外のNGOがお互いへの期待を共有し、具体的なアクション案も検討され、本ワークショップのフォローが期待されることとなりました。また、継続的な保護活動のためには次世代への「マラソンのバトンタッチ」も重要だとして保護活動を担う若手への期待についても話し合われました。

報告を行うマレーシアからの参加者

27日の最終日には広く一般向けの熱帯林セミナーも開催(共催:パプアニューギニアとソロモンの森を守る会)され、マレーシアやパプアニューギニアのゲストが森林や政策の現状について報告を行いました。

熱帯林を抱える国のNGOと消費国のNGOが互いの視点を共有するだけにとどまらず、かつて活発に活動を行っていた個人が困難に直面した経験を含め、その貴重な経験を次世代を担う若手へ継承しようとする姿が印象に残りました。また、木材消費大国である日本が国内の里山の再生と木材利用を進めることで、海を隔てた国々の熱帯林を保護をしてゆこうという問題意識は、今後も引き継がれてゆく必要があるように思われました。(青尾・大澤記)


当該プロジェクトの概要は、助成対象者検索のページから「FoE Japan」で検索してください。

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