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プロジェクトイベント・シンポジウムレポート

「多文化アジア会議」が開催されました(アジア隣人プログラム)

情報掲載日:2013年6月3日

イベント・シンポジウムレポート

「多文化アジア会議」が開催されました(アジア隣人プログラム)

オープニングセッション開催場所
である韓国の国会議事堂

2013年5月26日から29日にかけて、韓国・ソウルで「アジア多文化会議:多文化アジアの未来を拓く」が開催されました。
この会議はトヨタ財団2012年度アジア隣人プログラム特別企画「未来への展望」助成を受けて開催されたものです(D12-N-0158 代表 リー・ミュンケン氏)。

パネルディスカッション風景

韓国では、2000年以降、韓国人の男性と結婚する外国人(中国人、ベトナム人、モンゴル人等)が増加しています。こうした家族を韓国政府は「多文化家族」と名づけ、支援のための法律を制定し、各地域での「多文化支援センター」を設置するなどのサポートを実施しています。それでも、外国からの移民に対する韓国社会からの偏見や差別、孤立に苦しむ事例は跡をたちません。

多文化支援センターが入っている建物

今回の会議は、韓国やアジア各国における多文化社会の経験と課題を共有し、今後の展望を描こうとするもので、韓国、日本、中国、台湾、フィリピン、ベトナム、タイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー、アメリカ、カナダの各国からの参加者が集まりました。
会議はフィリピンから結婚移民として韓国に入り、与党の国会議員になったJasmine Lee氏の基調講演から始まり、3日間にわたって韓国、日本、台湾等各国における移民の現状や課題が話し合われました。途中でソウル市内の「多文化支援センター」を視察するなど、盛りだくさんの内容でした。

会議参加者。前列中央がJasmine Lee議員。

会議を通して参加者の多くが共有したのは、「移民の受入国の文化と、出身国の文化の間に優劣はない。移民が受入国の文化や言語を学ぶのは当然だが、一方で受入国が移民の言葉や文化を尊重し、理解しようと努力することも大切である」ということでした。それによって移民やその子どもたちが両国の文化を知り、その間をつなぐ貴重な存在となりうる、との展望も語られました。

ソウル市街の光景

韓国は長い間単一民族であるということに誇りを持ってきたにも関らず、「多文化社会」に向けて進んで行くことについては既に一般的な合意となっており、政権が交代してもその政策に大きな変更はありません。その一方で、アジア諸国への積極的な進出も進めており、「アジアの中で生きる」ことを選択しているようにも思えます。色々な意味で、日本が学ぶべきことも多いように感じる会議となりました。(国際助成グループ 青尾記)

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